


目次
はじめに
先日3/9をもってシティリーグシーズン3のすべての大会が終了しました。
息つく間もなく明日3/15からシーズン4が開幕しますので、シーズン4の環境予想のためにも一度これまでのシーズンの結果を振り返っておきましょう。
期間中のデッキ分布の推移を動画で見るとこんな感じです。
シティリーグ2025シーズン1TOP16入賞デッキ分布の推移
開幕~楽園ドラゴーナ発売【09/07~09/12】


開幕から「楽園ドラゴーナ」の発売直後までは「タケルライコex」「リザードンex」「ドラパルトex」の3強状態でした。
3デッキの相性は「タケルライコex」を倒せる「リザードンex」、そして「リザードンex」を倒せる「ドラパルトex」、「ドラパルトex」に有利な「タケルライコex」という3すくみの状態です。
この3デッキを「サーナイトex」「ルギアVSTAR」その他の中堅デッキが追いかけます。
中堅層はある程度入れ替わりがありますが「楽園ドラゴーナ」の発売前までは好成績を収めていたのは「カビゴンLO」でした。
「ルギアVSTAR」を除く上位デッキのすべてに相性有利という状態だったこともあり「カビゴンLO」が最も使用された期間です。
また8/30にスターターセット「ステラ ニンフィアex /ソウブレイズex」が発売されたばかりということもあり、「ソウブレイズex」の使用率が高かったようです。
楽園ドラゴーナ発売~CL東京【09/13~09/23】


「楽園ドラゴーナ」の発売後は3強から「ドラパルトex」が脱落。
「タケルライコex」と「リザードンex」の2強の下に「サーナイトex」「レジドラゴVSTAR」「ドラパルトex」「トドロクツキ」「コントロール系」「ルギアVSTAR」6デッキが団子状態という環境でした。
この期間は上位2つにほとんどの勝ち星を奪われており、CL直前の「09/17-09/23」の間に中堅層から優勝できたのは「ピジョットコントロール」が1件のみでした。
そんな状態で迎えたCL東京はやはり「タケルライコex」が優勝でした。
とはいえTOP16の分布は案外偏っておらず、「タケルライコex」と「リザードンex」の入賞はそれぞれ2件にとどまり、「ルギアVSTAR」3件「レジドラゴVSTAR」「テツノイバラ」「ドラパルトex」がそれぞれ2件と様々なデッキが活躍していました。
※CL東京ベスト16デッキリストCL東京~9月末【9/24~9/29】

CL東京での「タケルライコex」の優勝を受けて「リザードンex」が増加!入賞数1位を獲得しました。
シーズン1の間では唯一「リザードンex」が首位となった期間です。
また団子状態だった3位集団からは「ドラパルトex」「サーナイトex」「レジドラゴVSTAR」が抜け出します。
特に「レジドラゴVSTAR」は「リザードンex」に強いこともあって優勝数1位を獲得。
ここから「レジドラゴVSTAR」の快進撃が始まります。
9月末~超電ブレイカー発売【09/30~10/17】



「リザードンex」が首位となったことで即座に「リザードンex」包囲網がしかれました。
この時活躍したのが「ドラパルトex」「テツノイバラ単」「パオジアンex」「ルギアVSTAR」「コントロール系」「サーフゴーex」でした。
本来「リザードンex」は「ルギアVSTAR」には互角「サーフゴーex」には有利なのですが、シーズン1が始まってから上位デッキにベンチ狙撃を行うデッキがなかったために《マナフィ》を不採用にしていたのが災いしました。
ベンチのたねポケモンを狩り取られて負けるパターンが増え、この期間両デッキに大きく負け越すことになりました。
特に「ルギアVSTAR」が好成績を収めており、シーズン1で最も「ルギアVSTAR」が多かった期間となりました。
超電ブレイカー発売~シーズン1終了【10/18~11/04】



「超電ブレイカー」の発売直後は「リザードンex」が減少し「タケルライコex」が単独首位となりました。
「リザードンex」も引き続き2番手争いには食い込んでいるものの「ドラパルトex」「レジドラゴVSTAR」と横並びの状態です。
ただ、「レジドラゴVSTAR」と「ドラパルトex」を「ファントムダイブ」を使うデッキとしてひとまとめに考えれば、「リザードンex」→「タケルライコex」→「ファントムダイブ」→「リザードンex」という形で三すくみの状態とも考えられます。
ともあれ「タケルライコex」の支配率が上がったことで、「サーフゴーex」「古代」「ソウブレイズex」「テラパゴスex」などの「リザードンex」は苦手だが「タケルライコex」には強いデッキ達が勢いを増してきました。
その結果、シーズン1の最終週は入賞数こそ「タケルライコex」が1位なものの優勝まではできていないという状態となりました。
シティリーグ2025シーズン2TOP16入賞デッキ分布の推移
開幕~「テラスタルフェスex」発売【11/09~12/05】





シーズ2に入っても「リザードンex」「タケルライコex」「ファントムダイブデッキ(ドラゴとドラパ)」の3すくみは変わることはありませんでした。
これらの中での順位変動はあれど下位のデッキが割り込んでくることは基本的にはありません。
ここに唯一割り込めたのが「サーナイトex」でした。
それでも4番手に入るのがやっとでしたが、「リザードンex」が増えたタイミングで一緒に増加していることが多かったようです。
優勝数に関しても上位5デッキが7~8割を占めており下位のデッキに付け入るスキを与えませんでした。
この環境は「テラスタルフェスex」の発売まで続きました。
「テラスタルフェスex」発売~CL大阪【12/6~12/19】



「テラスタルフェスex」の発売は環境を激変させました。
たった1枚のカードがレギュレーション変更レベルの変化を起こしたのです。
-
画像提供:駿河屋
犯人の名前は《スボミー》です。
あまりにも気軽にグッズロックをキメてくるため、たった1枚で環境を定義してしまいました。
《スボミー》がいる環境のデッキは4つのタイプに分かれました。
- 「《スボミー》をうまく使えるデッキ」→「ドラパルトex」と「サーナイトex」
- 「《スボミー》を使わせないデッキ」→「ミライドンex」
- 「《スボミー》の影響が小さいデッキ」→「ルギアVSTAR」「ソウブレイズex」「ブリジュラスex」
- 「《スボミー》で壊滅するデッキ」→「リザードンex」「タケルライコex」「レジドラゴVSTAR」「ロストバレット」
展開やエネルギー加速にグッズが欠かせなかったデッキは一気に生存権を剥奪されました。
顕著なのが《ふしぎなアメ》で進化していた「リザードンex」と《エネルギーつけかえ》でエネ加速をしていた「レジドラゴVSTAR」です。
これらのデッキが締め出された後は、「《スボミー》をうまく使えるデッキ」がより強く《スボミー》を使うために後攻を選択するようになり覇権を樹立させました。
これに対抗するのが「《スボミー》の影響が小さいデッキ」です。
具体的には先攻でブン回して勝つ1進化デッキの「ルギアVSTAR」「ソウブレイズex」「ブリジュラスex」です。
その結果「後攻選択をする2進化デッキ(スボミー入り)」を「先攻特化の1進化デッキ」が追いかけるという構図になりました。
余談ですが、後攻を選択して1ターン目からサイドを取ることで《スボミー》を使わせないというコンセプトだった「ミライドンex」は、後攻を取らせてもらえなくなったことで勝てる相手が激減しひっそりと姿を消していきました。
CL大阪はこのような環境で開催されました。
CL大阪~シーズン2終了【12/21~01/05】
CL大阪の結果は「サーナイトex」があまり勝てていないことを除けば直前の分布に近いものでした。
順位 | デッキ名 |
---|---|
優勝 | ブリジュラスex |
準優勝 | 古代 |
TOP4 | ドラパルトex |
TOP4 | ルギアVSTAR |
TOP8 | ミライドンex |
TOP8 | ルギアVSTAR |
TOP8 | ブリジュラスex |
TOP8 | ソウブレイズex |
TOP16 | ドラパルトex |
TOP16 | ルギアVSTAR |
TOP16 | サーナイトex |
TOP16 | リザードンex |
TOP16 | ドラパルトex |
TOP16 | ドラパルトex |
TOP16 | ソウブレイズex |
TOP16 | ミライドンex |
※デッキリスト等は「CL025大阪:優勝・ベスト16デッキリスト」にまとめています。
優勝した「ブリジュラスex」最多入賞の「ドラパルトex」、入賞数2位の「ルギアVSTAR」はその後のシティリーグでも人気のデッキとなりました。
CLでは活躍できなかった「サーナイトex」は直後にやや数を減らしたものの翌週には回復し2番手のポジションを維持していました。


シティリーグ2025シーズン3TOP16入賞デッキ分布の推移
開幕~レギュレーション変更&「バトルパートナーズ」発売【01/11~1/23】



シーズン3に入ると「サーナイトex」の構築に変化が生じます。
これまで《スボミー》を活かす構築から脱却し、《マシマシラ》を多投する構築で「ドラパルトex」を対策しました。
この作戦が功を奏してシェア率は逆転、レギュレーション変更まで1位を維持することとなりました。

戦績:竜星の嵐 高松店優勝
開催日:2025年1月13日
【デッキコード】ngNNNQ-rf5GXT-gLnLgL
首位を明け渡した「ドラパルトex」も他のデッキとの相性は変わらないため大きくシェアを落とすことはなく2番手を維持、その下では「ブリジュラスex」「ソウブレイズex」「ルギアVSTAR」が3番手争いを繰り広げていました。
「ブリジュラスex」「ソウブレイズex」「ルギアVSTAR」の3デッキは3すくみの状態だったので、毎週順位が入れ替わっていました。
またこれら3デッキが活躍していること、「サーナイトex」から《スボミー》が抜けたことで「リザードンex」も少しずつ勝てるようになってきていました。
レギュレーション変更&「バトルパートナーズ」発売直後【1/24~1/26】
レギュレーション変更ではいくつかのデッキが消滅し、既存のデッキも一部のパーツを失いました。
失ったカードのうち重要だったのは《かがやくゲッコウガ》と《マナフィ》の2枚でした。
《かがやくゲッコウガ》を失ったことで多くのデッキが安定感を大幅に落とし、《マナフィ》を失ってベンチ狙撃を簡単に通せるようになりました。
その《マナフィ》の影響が表れるのは少し先ですが、《かがやくゲッコウガ》の影響はすぐに表れました。



それまで3番手争いをしていた「ブリジュラスex」「ソウブレイズex」が転落、レギュ落ちの影響が小さい「ドラパルトex」「タケルライコex」「リザードンex」が増加することになりました。
また「タケルライコex」も《かがやくゲッコウガ》を失ったことで「宝石型」に変化しました。
カードのサーチ能力が大幅に向上したので「タケルライコex」はむしろレギュ落ち前より強くなっているといえるかもしれませんね。
ただ初日だけは話が違います。
こうした環境の変化を読み切って「ミロカロスex」を持ち込んだプレイヤーたちが勝ち切りました。
とはいえ「ミロカロスex」は対戦相手が対策しているかどうかで勝てるかどうかがほぼ決まりますので、2日目以降は一気に勝率が下がりました。
その後は想定通り「ドラパルトex」「タケルライコex」を止められるデッキがなく、「リザードンex」「サーフゴーex」「サーナイトex」が何とかくらいついているといった様子でした。
「リザードンex」「サーフゴーex」「サーナイトex」もそれぞれレギュ落ち前とは構築が変わっており、「リザードンex」は「宝石型」「サーフゴーex」は「ドラパルト型」、「サーナイトex」はベンチ狙撃を強みに攻撃的なデッキに変化しました。
レギュレーション変更後2週目~CL福岡【1/27~2/14】



レギュレーション変更後2週目は多くのプレイヤーの記憶に残っているのではないでしょうか。
「オーダイル」と「ヤドキング」が登場した週です。

戦績:GIRAFULL京都店 優勝
開催日:2025年1月29日
【デッキコード】MM3yyp-V3X6vG-pSppMy

戦績:竜のしっぽ 姫路店 優勝
開催日:2025年2月1日
【デッキコード】D8a8cY-AvjLG9-x88xxJ
どちらも初見で相手をして勝てるデッキではないので、CL福岡まで時間があってよかったと胸をなでおろしたものです。
また新デッキの中では「Nのゾロアークex」も活躍し始めました。
《Nのヒヒダルマ》のベンチ狙撃が通りまくるので《リバーサルエネルギー》も入れてカウンターで攻める構築が人気となりました。
とはいえ最上位の「ドラパルトex」「タケルライコex」は圧倒的で、2デッキでシェア率は50%を超えていました。
ここまで圧倒的ならさすがにどちらかがCL福岡でも優勝するのではと思われましたが、蓋を開けてみると意外な結果が待っていました。
CL福岡~シーズン3終了【2/17~3/9】
CL福岡はまさかの分布となりました。
順位 | デッキ名 |
---|---|
優勝 | オーダイル |
準優勝 | サーフゴーex |
TOP4 | ミロカロスex |
TOP4 | ミロカロスex |
TOP8 | 宝石バレット |
TOP8 | ミロカロスex |
TOP8 | ミロカロスex |
TOP8 | リザードンex |
TOP16 | ドラパルトex |
TOP16 | 宝石バレット |
TOP16 | 宝石バレット |
TOP16 | ミロカロスex |
TOP16 | タケルライコex |
TOP16 | Nのゾロアークex |
TOP16 | ブイズ |
TOP16 | サーフゴーex |
※デッキリスト等は「チャンピオンズリーグ2025福岡:優勝・ベスト16デッキリスト」にまとめています。
直前のシティリーグで圧倒的なシェアを誇った「ドラパルトex」と「タケルライコex」でTOP16に残れたのはそれぞれ1名のみ。
最多デッキは「ミロカロスex」で優勝は《ミロカロスex》入りの「オーダイル」でした。
これは対策カードがちょうど抜け切ったタイミングだったからという理由が大きいですが、入賞数が2番手となった「宝石バレット」は本物でした。
「げきりゅうポンプ」が止まらないのです。
進化元のたねポケモンを狩り尽くされて「ドラパルトex」はなすすべなく負けていきました。
安定感も高いデッキなのでCL福岡以降一気にシェアを伸ばしました。
2週間で1位まで行きましたが、それによって対策される側に回り、最終週はシェアを落とすことになりました。



代わりにシェアを拡大したのは「ブリジュラスex」です。
「ブリジュラスex」は「宝石バレット」に非常に有利なデッキですし、新たに「どく」ギミックを搭載することで苦手な「ドラパルトex」を先攻1ターン目に倒すことができるようになりました。
とはいえこれは初見殺しの要素も強いので今後のこの作戦で勝ち続けられるとは限りません。
シーズン4の開始とともに新カードも追加されますので、環境はさらに変わります。
果たしてどのようなデッキが活躍するのでしょうか!
シーズン4予想
今週末から始まるシーズン4では「熱風のアリーナ」のカードが使用できます。
最も大きな影響を与えるカードは間違いなく《シェイミ》でしょう。
ようやく《マナフィ》の代わりが来ました!
もう「げきりゅうポンプ」におびえる日々はおしまいです!
ただHPが80なので《なかよしポフィン》ではサーチできないという懸念点もあります。
《シェイミ》を出せずにいる間にベンチを流されるという未来が目に浮かびます。
とはいえこれで「ドラパルトex」は「宝石バレット」戦の最大の負け筋をつぶすことに成功します。
「ドラパルトex」に有利ということで活躍していた「宝石バレット」は今後数を減らすことになるでしょう。
その他ベンチ狙撃に強みがあった「サーナイトex」や「Nのゾロアーク」のようなデッキも立ち位置を悪くしそうです。
また、新カードを使ったデッキも生まれそうです。
注目なのは「メガヤンマex」と「ヒビキのホウオウ」ですが、おそらくどちらも「ドラパルトex」に有利なデッキにはなりません。
そうなると「ドラパルトex」が大活躍しそうですね。
少なくとも初週の「ドラパルトex」は大正解デッキになるでしょう。
それを踏まえると「ドラパルトex」に有利なデッキも人気が集まることが予想され、「ブースターex」「サーフゴーex」あたりは勝ち組になれる可能性があります。
また「タケルライコex」ものびのびと活躍できることが予想されます。
このデッキが苦手としているのは「宝石バレット」「サーナイトex」「リザードンex」「ブースターex」あたりなのですが、「ブースターex」以外は減少が予想されています。
「タケルライコex」を使うのも良い選択でしょう。
一方、「どくギミック」がばれており、有利だった「宝石バレット」も減少することになる「ブリジュラス」は苦戦することになるでしょう。
その他、「メガヤンマex」に弱点を突かれる「リザードンex」「N」もしばらくは苦戦しそうです。
ここまでお話しした内容をまとめると、デッキ分布は以下のようになると予想されます。

特に注目のデッキは「ブースターex」です。
「ドラパルトex」「タケルライコex」「サーフゴーex」に有利なデッキで、苦手な「リザードンex」「ブリジュラスex」「宝石バレット」は減少傾向にあります。
「メガヤンマex」の《イワパレス》にも対応できますので、もしかするとTier1になるかもしれません。
「宝石バレット」がどこまで持ちこたえられるかによって環境が変わりそうね。
シティリーグまで時間がある方はまずは「宝石バレット」の動向に注目です!


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