


大空洞パルキアとはどんなデッキ?
「大空洞パルキア」はアタッカーである《オリジンパルキアVSTAR》の打点を《ゼロの大空洞》によってベンチを拡張することで上げることをコンセプトとしたデッキです。
《オリジンパルキアVSTAR》自身がエネルギー加速をできることに加え水ポケモンデッキの特権《カイ》を使用できること、そしてそれをサーチする《ヨルノズク》を採用できることから、序盤の安定感は非常に高いデッキに仕上がっています。
そしてなんといっても《かがやくゲッコウガ》の「げっこうしゅりけん」を通しやすいのもこのデッキの特徴です。
「げっこうしゅりけん」に必要なエネルギーは《オリジンパルキアVSTAR》のVSTARパワー「スターポータル」でつけてもいいですし、手張り+《アカマツ》+手張りという形でも先行2ターン目に供給することができます。
現在の2進化中心の環境では「げっこうしゅりけん」による種ポケモン2枚取りは大きく勝ちに近づく一手であります。
相手が対抗策として置いてくる《マナフィ》も《ヨルノズク》の特性「ほうせきさがし」で《キャンセルコロン》と《プライムキャッチャー》をサーチすることで突破できます。
かつてないほど「げっこうしゅりけん」を通しやすい点もこのデッキの強みです。
大空洞パルキアの長所・短所
大空洞パルキアの構築まだ発展途上ですが採用する「テラスタル枠」によっていくつかのタイプがあります。
どのタイプにも共通する強みは前項でも触れた以下の3点です。
- 《オリジンパルキアVSTAR》の高火力
- 「げっこうしゅりけん」の成功率
- デッキの安定感
構築タイプは大きく分けて以下の3つです。
- 《テラパゴス》型
- 《オーガポン いどのめんex》型
- 《オーガポン いしずえのめんex》型
- 《オーガポン みどりのめんex》型
1.《テラパゴス》型

戦績:ジムバトル優勝
開催日:2024年8月03日
【デッキコード】nNg9LH-u9Ylvz-gin9Li
《テラパゴス》型は《オリジンパルキアVSTAR》以外ににもワザを出しやすいアタッカーがいることが強みです。
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画像提供:駿河屋
[sv7]088/102(RR)
《テラパゴス》は《オリジンパルキアVSTAR》と違い進化せずとも最大240点の打点が出せるので使い勝手のいいアタッカーです。
《アカマツ》を採用すれば1ターンでワザを出せるのも魅力です。
ただしその場合エネルギーを2種要求することになるので《基本水エネルギー》以外を引き込んで《オリジンパルキアVSTAR》のワザが出せないという状況に陥るリスクがあります。
そのため《テラパゴス》へのエネルギー供給は《ガラスのラッパ》のみにとどめてエネルギーを《基本水エネルギー》だけにした型が人気です。
出力と安定感のバランスがとれた型ゆえか最も使用率の高い型になっています。
欠点としては「リザードンex」への対抗策が無い点でしょうか。
《オリジンパルキアVSTAR》は相手が5体展開してきたときの最大打点が320点なので「リザードンex」側が油断して6体目以降を並べない限り《リザードンex》を一撃で気絶させることができません。
《アカマツ》がない場合《テラパゴス》のワザにも手張り+《ガラスのラッパ》が必要なので終盤に手札干渉を受けて動けないという事態にもなりやすいです。
たとえ「げっこうしゅりけん」によって《ヒトカゲ》を2匹倒せても逆点される可能性は十分にあります。
《キチキギスex》や《ホーホー》をあらかじめ展開して手札補充をできるようにしておくのは忘れないようにしましょう。
2.《オーガポン いどのめんex》型

戦績:ジムバトル優勝
開催日:2024年8月03日
【デッキコード】2UpSXp-rv8FdQ-pyyyUX
《オーガポン いどのめんex》型は従来のパルキアができなかった戦い方が可能な型です。
この型の利点は2つあります。
1つは《オーガポン いどのめんex》を《カイ》で直接サーチとできること。
これは《ネストボール》をサーチすればよいのであまり影響は大きくないのですが、《大地の器》や《ヒスイのヘビーボール》サーチする選択肢が取りやすくなるという意味でメリットといえます。
もう1つは《オーガポン いどのめんex》のワザ「すすりなく」です。
このワザが以外にも強く《ダブルターボエネルギー》でこのワザを出すと、相手にダメージが入らないのでバトル場に縛り続けることができます。
相手が「入れ替え」「回収」の手段を使い切っていて自分の山札の枚数が相手よりも多い時、さながら「カビゴンLO」のように相手に何もさせずに山札切れに持ち込むことができます。
また《ダブルターボエネルギー》は下ワザの「げきりゅうポンプ」を打ちやすくするカードでもありますのでこの型ならば是非採用したい1枚です。
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画像提供:駿河屋
[sv6]038/101(RR)
3.《オーガポン いしずえのめんex》型

戦績:ジムバトル優勝
開催日:2024年8月03日
【デッキコード】DG88x4-rNrNWo-K8c8ca
《オーガポン いしずえのめんex》型は「リザードンex」を強く意識した型です。
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画像提供:駿河屋
[sv6]065/101(RR)
《オーガポン いしずえのめんex》は特性「いしずえのかまえ」によって「リザードンex」に採用されているほぼすべてのポケモンからダメージを受けません。
このカードにダメージを与えられるのは《ヒトカゲ》と《ポッポ》だけです。
ゆえに自分の場を《オーガポン いしずえのめんex》2体のみにしてほぼ詰みの盤面を作ろうというのがコンセプトです。
ただしこの作戦はなかな成就しないのでこの型には不安が残ります。
「リザードンex」側が《オーガポン いしずえのめんex》を気絶させるパターンは2つあります。
1つは《キャンセルコロン》で特性を無効にして《リザードンex》で気絶させるパターンです。
もう1つは《ヨノワール》の130点+《サマヨール》の50点+《ヒトカゲ》の「ひをはく」30点で210点を出すパターンです。
これは2ターンかけて《ヨノワール》を2回使うパターンでも同じです。
《オーガポン いしずえのめんex》はワザにエネルギーが3枚必要で、打点も140しかありませんので《リザードンex》を気絶させるまでに3ターンもかかります。
ワザを出すまでの準備に1~2ターンかかることを考えれば「リザードンex」が上記の準備を済ませるのには十分すぎます。
最近の「リザードンex」では《キャンセルコロン》はあまり採用されていませんが、「カビゴンLO」やこのデッキが流行れば対策として十分採用圏内のカードです。
《ピジョットex》による再現性で《ヨノワール》ルートも難易度はそこまで高くありません。
これらを踏まえて「リザードンex」の対策としてはこの型はあまりおすすめではありません。
「ルギアVSTAR」などにはタンクとして活躍してくれるのでそうした意図での採用なら十分に検討の価値があります。
4.《オーガポン みどりのめんex》型

戦績:ジムバトル優勝
開催日:2024年8月03日
【デッキコード】wfkFb1-rnai9u-5VfFfF
《オーガポン みどりのめんex》型は《オーガポン いしずえのめんex》ほど尖らせずに「リザードンex」を対策できる型です。
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画像提供:駿河屋
[sv6]016/101(RR)
《オーガポン みどりのめんex》が草タイプなので《リザードンex》の弱点を突いて1撃で気絶させることができます。
それに加えて特性「みどりのまい」によってドローを進めることもできます。
2色目のエネルギーを採用することで《アカマツ》も使用できますし、サーチしたエネルギーを「みどりのまい」でドローに変える動きも悪くありません。
弱点としてはエネルギーの採用枚数が多くなってしまうので、他の型よりも自由度が低い点でしょうか。
現状では使用率の低い型ですが、一考の余地がある型だといえます。
大空洞パルキアの回し方
「大空洞パルキア」の大まかなデッキ内容が把握できたところで、実際の動き方を確認してみましょう。
1ターン目
基本の動きは「盤面を並べて《オリジンパルキアVSTAR》で攻める」です。
そのため1ターン目に目指すのはこの盤面です。

《ゼロの大空洞》がなければこちらくらいでも問題ありません。

《オリジンパルキアVSTAR》でトラッシュのエネルギーを盤面に戻す都合上、エネルギーをトラッシュする手段としての《かがやくゲッコウガ》は重要ですが最優先ではありません。
展開したい順番としては《オリジンパルキアV》→《スピンロトム》→《スピンロトム》→「テラスタルポケモン」→《かがやくゲッコウガ》→2体目の《オリジンパルキアV》です。
特に《スピンロトム》の特性「ファンコール」は最初のターンしか使えないのでアタッカーの《オリジンパルキアV》に次いで優先度が高いです。
「ファンコール」でのサーチは《ホーホー》×2+《ヨルノズク》になることが多いです。
それもあってサイド落ちをケアするために《ホーホー》と《ヨルノズク》の進化ラインは可能ならば3枚ずつ採用したいカードです。
後攻で《ゼロの大空洞》がなければ《オリジンパルキアV》のワザ「りょういきしはい」を使います。
このワザは忘れがちですがこのデッキのためにあつらえたようなデザインですのでかなりの頻度で使います。しっかりと覚えておいてください。
ワザを使わない場合でも《オリジンパルキアVSTAR》が次のターンにワザを出せるように手張りはしておきましょう。
2ターン目
2ターン目からは早速ワザを出していきます。
《オリジンパルキアVSTAR》がエネルギー2枚でワザを出せるので、最初のターンに手張りできていればこのターンから動き出せます。
相手が種ポケモンを展開してきている場合は《オリジンパルキアVSTAR》のVSTARパワー「スターポータル」《かがやくゲッコウガ》で2体取りを目指すのもよいでしょう。
《ヨルノズク》の特性「ほうせきさがし」で《キャンセルコロン》と《プライムキャッチャー》をサーチすれば《マナフィ》がいても突破できます。
《オリジンパルキアVSTAR》でワザを出す場合や「スターポータル」を使わない場合はベンチに2匹目の《オリジンパルキアV》を出すのも忘れないようにしましょう。
中盤以降
このデッキは序盤は非常に安定した動きをする反面、中盤以降の安定性には不安が残ります。
「スターポータル」をゲーム中1度しか使えない関係上、エネルギーの供給には手札を消費する必要があります。
手札の枚数を確保するために《キチキギスex》や《ホーホー》を展開して相手の手札干渉に備えておきましょう。
また、ゲームが進みポケモンが気絶させられていくと《オリジンパルキアVSTAR》の打点が下がっていきます。
手札を消費せずにベンチを増やすために《ゲンガー》を採用したり、最大打点の向上もかねて《スグリ》を採用するのもよいでしょう。
大空洞パルキアのここに注意!
このデッキは最新弾のカードが多く、それらがかつての人気カードと効果が似ているがためにたびたびルールミスが発生します。
まず注意したいのが《ヨルノズク》の特性「ほうせきさがし」です。
この特殊はかつて大活躍した「うらこうさく」の《インテレオン》とそっくりです。
ところがこのカード「テラスタル」のポケモンがいないと特性を使えません。
この点は「うらこうさく」の記憶がある人ほど忘れます。
そしてこれと同じことが《ゼロの大空洞》にも言えます。
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画像提供:駿河屋
[sv7]102/102(U) -
[XY6]077/078(U)
こちらは現在もエクストラで活躍している《スカイフィールド》とそっくりですが、《ヨルノズク》同様「テラスタルポケモン」がいないと効果が発揮できません。
これらは使っている側も使われる側も忘れやすい効果なので、お互いに意識しておきましょう。
デッキ相性
有利 | 五分 | 不利 |
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「サーナイトex」 「テツノイバラ」 「ロストギラティナ」 「ロストバレット」 「ルギア」 「レジドラゴ」 「サーフゴーex」 | 「ミライドンex」 「タケルライコex」 「トドロクツキex」 | 「カビゴンLO」 「ディアルガVSTAR」 「リザードンex」 「ドラパルトex」 「古代」 「パオジアンex」 |


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コメント
コメント1件
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匿名プレイヤー さん
2024年8月15日2024/08/15 1ターン目にパルキアやスピンロトムを出すために後行を取ってカイを使って回すというのも有りでしょうか?
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ポケカジラ【公式】 さん
レベル:
★★★☆☆2024/09/27 パルキアを早く進化させるメリットが大きすぎるので先攻をとった方がいいかと思われます!
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