


イイネイヌとの出会い
私と《イイネイヌ》との出会いは鮮烈なものでした。
あれは「変幻の仮面」が発売されてしばらく、私が青ロストを使っていた時のことです。
以前からジムバトルで何度か対戦し仲良くさせていただいている方が、その日はやけに嬉しそうにしていました。
偶然R1で彼と対戦することになったのですが、その時に彼が使っていたのが《イイネイヌ》のデッキでした。
彼のお気に入りのポケモンのようでしたが、私は見たこともないカードだったのでテキストを確認しました。
初見では「エネルギー3枚で170点・HP230か、条件キツいし普通かな、ロストの環境外への強さを見せてやろう」なんて思っていました。
しかしゲームプランを考え始めてすぐに私の目が節穴だったことに気が付きます。
まずロストでこいつを一撃で倒す方法が《ガチグマアカツキex》の「ブラッドムーン」と《トドロクツキex》の「くるいえぐる」しかありません。
コスパが悪すぎる!!
そして《イイネイヌ》が《ガチグマアカツキex》の弱点である闘タイプなので向こうは簡単にワンパンしてきます。
この事実に気づいた時点で戦慄しましたが「《イイネイヌ》にエネルギーを3枚もつける難しさを考えればまだチャンスはある」と考えてゲームを進めました。
しかし再び自身の浅薄を恥じることになりました。《ルミナスエネルギー》が付いたのです。
絶望でした。
ここまで相性差を感じたのは「ミュウVMAX」で初めて「リザードンex」と当たった時以来でした。
当然のようにボコボコにされた私は《イイネイヌ》の可能性に胸が躍ったのですが、次のラウンドで彼が「サーナイトex」にしばき回される様を見てそっとこの気持ちに蓋をしたのでした。
イイネイヌがシティリーグ優勝!?
そんな出会いから数か月、「推しポケモンを救いたい」の企画に「イイネイヌ」のリクエストをいただき考えていたところ「イイネイヌがシティリーグで優勝した」という噂を耳にしました。
半信半疑で確認したところ本当に優勝していて腰を抜かしました。

戦績:ポケ堂 仙台店 シティリーグ優勝
開催日:2024年9月24日
【デッキコード】y2SXyU-mOrR8c-XyXpR3
素晴らしすぎますね、早速PTCGLで組んで回しました。
意外なほど勝てる!
相変わらず「サーナイトex」には勝てませんでしたが、他のデッキにはかなりいい勝負ができます。
特に呼び出し札が大量に入っていることで《キチキギスex》《ロトムV》《ネオラントV》などの「グッドパンチ」でワンパンできるポケモンを気軽に呼び出せるようになっているのが良かったです。
イイネイヌの構築候補
私が救うまでもなく《イイネイヌ》が活躍してしまったので、個人的に考えていたことをまとめておきます。
デッキを組むにあたって《イイネイヌ》の長所を考えました。
それは高耐久と高打点でありながらサイドを1枚しか取られないところだと思います。
理想はこちらが相手のサイド2のポケモンを1ターンで倒しつつ、相手には2ターンかけて倒すことを要求することです。
その前提で私が最初に考えていたのはロスト型でした。
ただ、「イイネイヌ」の選択肢としてロスト型は悪くないのですが、ロストのアタッカーとして《イイネイヌ》を選ぶのは最善ではないなという感想でした。
次に考えたのは《ポケストップ》で落としたエネルギーを《ガラスのラッパ》で《テラパゴスex》につけて《エネルギーつけかえ》で《イイネイヌ》につける型でした。
サンプルとして考えていたのは以下のような形です。
他にも問題点はありそうですが、《ガラスのラッパ》型はサイド2のポケモンを盤面に継続的におかなければならない点、そもそもエネルギを集めるのに手間がかかりすぎる点から却下となりました。

その後は《アカマツ》についても考えてみました。
《アカマツ》で持ってきたエネルギーを手張りしても闘エネルギーが一枚足りないので、《アカマツ》+《ルミナスエネルギー》が必要です。
この場合《ルミナスエネルギー》をどうやって手札に加えるかという問題が発生します。
この《ルミナスエネルギー》を手札に加えるという問題はどう構築しても付きまとう問題でした。
《ルミナスエネルギー》をサーチする手段として《アクロマの執念》があります。
2体目以降の《イイネイヌ》を殴りやすくするために《学習装置》を採用するならば、スタジアムに《タウンデパート》を採用することになりますし相性は悪くなさそうです。
ただ、そうすると後手の1ターン目にワザを出すのが難しい。
ままならないです。
シティリーグ優勝はここがすごい!
ただ、ここまで考えてデッキとして成立させるためにクリアすべき条件がはっきりしてきました。
- 《ルミナスエネルギー》のサーチ手段
- 基本闘エネルギーを貼る手段
- 後続を用意する手段
シティリーグで優勝した構築はこれらを満たしているように思えます。
まず1番と3番の条件を満たしやすくするカードとして《博士の研究》が採用されています。
確定サーチばかりを考えていましたが、沢山引けば欲しいカードが来ます!
ただ《ルミナスエネルギー》4枚だけでは《博士の研究》で引ける確率は低いのであたりを増やしたあります。
それが《エネくじ》です。
そして2番の条件を満たすのが《エネルギーシール》です。
正直どちらも頭にありませんでしたね(汗)
他のカードゲーム出身の方には共感してもらえると思うんですが、いまだにポケカのコイントスカードを正しく評価できないんですよね。
特に遊戯王では《スナイプストーカー》というカードのテキストは「手札を一枚捨てる」だと思えと言われていたりしました。
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画像提供:駿河屋
これは他のゲームではポケカほどカードを引くことができないので、まったく何もしない可能性があるカードを使用して1枚のディスアドバンテージを背負うことを許容できないからです。
ポケカは「カードアドバンテージ < テンポアドバンテージ」と頭ではわかっているのですがなかなか構築に反映できないのは反省です。
ともあれこれらの条件を満たしているシティ優勝デッキは素晴らしい「イイネイヌデッキ」です。
ただしこれだけが正解というわけではありません。
使用者が増えればもしかしたら天敵の「サーナイトex」に勝つプランが見つかるかもしれませんし、もっと良いエネルギー確保の手段が見つかるかもしれません。
このデッキは高額なカードは全くと言っていいほど入っていませんので、少しでも興味がある方は是非一度組んで回してみてください。(《イイネイヌ》はよくショップのストレージに落ちてます。)
みんなでデッキを発展させていきましょう!
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