


2025/6/6に発売予定の拡張パック「ブラックボルト」「ホワイトフレア」ではポケカでは初となる限定構築戦(デッキ構築戦)が行われます。
昨年まで開催されていた「新弾バトル」とはルールが異なりますので注意しておきましょう。
「ビクティニBWR争奪戦」というイベントもこのルールで開催されますので、今回初めてポケカを触るという方に向けてルールのおさらいとデッキの組み方を紹介します。
デッキ構築戦とは?
拡張パック「ブラックボルト」「ホワイトフレア」と「ビクティニBWR争奪戦プロモカードパック」に収録されているカードのみが使用できる大会です。
拡張パック「ブラックボルト」「ホワイトフレア」の収録カードは公式サイトのカードリストが随時更新されますのでこちらをご確認ください。
「ビクティニBWR争奪戦プロモカードパック」に収録されているカードで「ブラックボルト」「ホワイトフレア」に収録されていないのは以下の7枚です。

もちろんこれらと同名のカードならプロモパックから出たものでなくても使用できます。
昨年まで行われていた「新弾バトル」の条件は「新弾のカードを合計4枚以上デッキに入れて対戦する」という物でしたので、今年のイベントは条件がかなり厳しくなっていますね。
主なイベントは「ビクティニBWR争奪戦」という物で以下のスケジュールで開催されます。
ビクティニBWR争奪戦
- エントリー期間 2025年5月16日(金)14時~2025年5月26日(月)12時
- 開催期間 前期:2025年6月14日(土)~7月18日(金) 後期:2025年7月19日(土)~8月31日(日)
- エントリーページ ビクティニBWR争奪戦エントリーページ
イベントの開催形式も「新弾バトル」は「ジムバトル」のように自由に参加できるものでしたが、「デッキ構築戦」は「シティリーグ」のような事前抽選制です。
前期と後期の2回参加できますが、現在受付しているのは前期のイベントのみとなっています。
参加できる回数が限られることで景品のカードが配布される枚数がグッと少なくなるので、優勝プロモの《ビクティニ》(BWR)だけでなく、参加賞の基本エネルギーも高値で取引されることになりそうですね。
イベントの参加人数は32人や64人になっていますが、当日はその中で8人グループを複数作り、その中での優勝者を決めるようです。
使用できるカードの少なさからデッキの強さに差がでにくいですし、3回勝てば優勝ですので初心者の方もがんばってみましょう!
【初心者向け】デッキを構築する際に意識すること
まずは自分でデッキを組むのがほぼ初めてという方に向けてデッキ構築の方針をお伝えします。
今回は手短に3ポイントでお話しします。
- メインのポケモンを決める
- デッキに必要な要素
- 勝つためのカードを採用する
- ポケモン・トレーナーズ・エネルギーの配分
1.メインのポケモンを決める
ポケモンカードは基本的にはサイドを6枚取り切って勝つゲームなので、最初にメインとなるアタッカーを決めましょう。
すでに公開されているカードの中ではやはり《ゼクロムex》《レシラムex》が注目ですね。
今回は《ゼクロムex》を中心にしたデッキを考えていきましょう。
2.デッキに必要な要素
メインアタッカーが決まったところで他のパーツを選んでいくのですが、どのようなことを考えて選べばいいのでしょうか。
最も重要なことは「継続してアタッカーを用意できる」という点です。
《ゼクロムex》でいえば「アタッカーを用意する」というのは、ワザを使うために必要なエネルギーが付いた《ゼクロムex》をバトル場に出すということです。
ワザ「ボルテージバースト」を使うために雷エネルギーを2つ含む3つのエネルギーをつける必要があります。
これを1ターンに1回の手張りだけですべて賄おうとすると、ワザを出すのは最速でも3ターン目になります。
これでは遅すぎますし、ワザを出したアタッカーが倒された後、さらに3ターンかけてエネルギーをつけなければなりません。
その間に相手のポケモンにサイドを取り切られてしまいますので、「継続して」アタッカーを用意できるプランを用意する必要があるのです。
では「継続してアタッカーを用意する」ために必要なことは何でしょうか。
まず「《ゼクロムex》を場に出すためのカード」が必要です。
次に「《ゼクロムex》にエネルギーをつけるためのカード」も欲しいです。
そしてエネルギーが付いた「《ゼクロムex》をバトル場に移動させる手段」も必須です。
「《ゼクロムex》を場に出すためのカード」でわかりやすいのは、ポケモンをサーチできるボール系のグッズです。
デッキ構築戦では《ハイパーボール》が使用できるので、こちらは絶対に採用します。
というのも《ハイパーボール》以外のボール系カードが1枚も収録されていないのです。
《ゼクロムex》を確定で手札に加える手段が他にない以上ここは枚数を減らすことができません。
またポケモンのワザで展開するというのも有効な手段です。
その役割になるのは《エモンガ》です。
無色1エネで2匹展開できるので、構築戦のあらゆるデッキに採用されるカードになるでしょう。
その他、山札から大量にドローして直接《ゼクロムex》を引き込むという手段もあります。
それでもドロー枚数の多いサポートは採用せざるをえず、《博士の研究》も外せないカードです。
《ゼクロムex》に限らず、ほしいカードを引き込めるカードなので、ドロー系のサポートはやはり強力です。
ドロー系のサポートは《博士の研究》《チェレン》《クラウン》の3種あります。
《クラウン》はやや不安定ですが、手札干渉としての役割が強いので純粋なドローは《博士の研究》《チェレン》のみですね。
スタンダードの感覚では《チェレン》を採用することはありませんが、ボールも少なく他のサポートの選択肢もない状況では採用せざるをえません。
むしろ手札をトラッシュできないこともありますので、《博士の研究》よりも優先して使うシーンもありそうです。
こちらも2~4枚は採用しておきましょう。
次に「《ゼクロムex》にエネルギーをつけるためのカード」です。
そしてエネルギーが付いた「《ゼクロムex》をバトル場に移動させる手段」も必須です。
《ゼクロムex》のワザ「ボルテージバースト」には雷エネルギーを2つ含む3つのエネルギーが必要です。
継続的にこれを用意するには何らかのシステムが必要になりますが、おあつらえ向きのカードが収録されます。
《シビビール》は特性「エレキダイナモ」で毎ターン1枚トラッシュから雷エネルギーをつけられますので、2体ベンチに展開できれば手張りと合わせて毎ターン《ゼクロムex》に雷エネルギーを3つけることができます。
《トウコ》で手張り分のエネルギーを確保しながら《シビビール》をサーチする動きも強力ですね。
ただし注意したいのが、「エレキダイナモ」はベンチのポケモンにしかエネルギーをつけられない点です。
一旦別のポケモンをバトル場に出しておいて、「エレキダイナモ」を使った後に《ゼクロムex》をバトル場に出すという一手間が必要なのは忘れないようにしましょう。
そして、《ゼクロムex》をバトル場に出す手段は前のポケモンが逃げるというのが最も簡単ですが、逃げるために必要なエネルギーを手張りしていては《ゼクロムex》のワザのためのエネルギーが足りなくなっていまいます。
そこで活躍するのが入れ替え手段です。
特に《ふうせん》は付けたポケモンが気絶させられない限り繰り返し使えるので非常に使い勝手が良いです。
2進化なので立てるのは大変ですが、《ゴチルゼル》のようなバトル場で使える特性を持つポケモンに《ふうせん》をつければ、アタッカーが気絶するたびに特性を使うことができて非常にお得となっております。
同じ役割として「もともと逃げるエネルギーが0のポケモン」を採用するという手もあります。
幸いなことに先ほど紹介した《エモンガ》は逃げるエネルギーが0です。(こいつ強すぎです)
バトル場のポケモンが気絶した後は基本的にはこのカードを前に出すことになりそうですね。
その他、なんと《シビビール》の進化元の《シビシラス》も逃げるエネルギーが0です!
HPが40と心もとないこと、早く《シビビール》に進化させてしまいたいので《シビシラス》の状態で場に残りにくいことは気になりますが、逃げる要因としてこのカードを使うタイミングもありそうなので覚えておきましょう。
ここまでで基本の動きは可能なのですが、懸念点が一つあります。
実は基本雷エネルギーをトラッシュする手段が少ないのです。
《博士の研究》と《ハイパーボール》の2種8枚だけでは、安定して序盤にトラッシュできません。
そのため、序盤に動きやすいカードも採用しておきたいところです。
このデッキだと手札補充の《タブンネ》とエネルギーをサーチできるアタッカーの《ボルトロス》が使いやすいでしょう。
ここまで決まればデッキの骨格は出来上がってきています。
あとは「勝つためのカード」を数枚入れて、採用枚数を考えればデッキの完成です。
3.勝つためのカードを採用する
ここまではアタッカーを用意するために必要なカードを選んできました。
うまく噛み合えばこれだけでもサイドを6枚取り切ることができるのですが、相手も抵抗してきますので自分の動きとは別に「勝つためのカード」も採用する必要があります。
最もわかりやすいのは《ボスの指令》です。
このカードは自分の動きには関係がありませんが、ほとんどのデッキに採用されています。
その理由は勝つために使うカードだからです。
後サイドを2枚取れば勝ちという状況でベンチのポケモンexを呼び出す。
ベンチでワザを出すための用意をしているアタッカーを呼び出して倒す。
ドローやエネルギー加速の特性を持ったポケモンを呼び出して倒す。
使い方はいろいろありますが、勝利につながるプレイをするためのカードゆえに採用されるのです。
他にも例えば《ゼクロムex》のほかに、サイドを1枚しかとられないアタッカーを採用できるとこのデッキはぐっと強くなります。
《ゼクロムex》だけで攻めている場合、相手は3回《ゼクロムex》を倒せばサイドを6枚取り切れます。
ここにサイドを1枚しかとられないアタッカーをはさむことで相手は合計4回ポケモンを倒さなければサイドを取り切れなくなります。
少しわかりにくいですがこれも勝つためのカードといえます。
この枠で圧倒的に強いのが《テラキオン》です。
エネルギー2つで最大130点出せる闘タイプのポケモンなので、《ゼクロムex》の弱点を突いてワンパンできます。
そのうえ前のターンに自分のポケモンが気絶していなくても50点出るので、《シビビール》を倒すことができます。
注意したいのは《テラキオン》では《テラキオン》をワンパンできない点です。
《テラキオン》同士で戦うのは美味くないので、可能ならベンチを呼び出してシステムポケモンの《シビビール》から狙いたいですね。
その他のアタッカーでは進化ですが《デンチュラ》がいます。
サイド1のポケモンでありながら青天井火力を持っているのは魅力的です。
また《ゾロアーク》を採用するのも面白いかもしれませんね。
ワザに必要なエネルギーの色が何でもよいので「エレキダイナモ」で雷エネルギーをつければよいですし、《トウコ》で《イグニッションエネルギー》と一緒にサーチするのもいいでしょう。
4.「ポケモン・トレーナーズ・エネルギーの配分
最後は採用するカードの枚数配分です。
毎ターン手張りしたいからといって、エネルギーを20枚も採用すれば、手札にだぶついて何もできないターンが生まれるのは想像に難くありません。
また、サポートも強力ですがこればかり採用していても1ターンに1枚しか使用できないのですから手札にたまってしまいます。
丁度良いバランスで各カードを採用することが重要なのです。
デッキの性質によっても変わっってきますが活躍しているデッキの各カードの採用枚数は大体以下範囲で収まっています。
- ポケモン:4~22枚
- グッズ+どうぐ:22枚(ボール:3~12枚)
- サポート:7~15枚
- エネルギー:4~20枚
それぞれ極端に多かったり少なかったりするものはデッキのコンセプトによってそうなっているだけですので、各範囲の真ん中くらいが適正枚数だと考えて下さい。
限定構築戦は強力なドローカードやサーチカードが少なくなりますので、ポケモンやサポート、エネルギーはやや多めに採用するのが良いかもしれませんね。
《ゼクロムex》でいえば、エネルギーは15枚前後が良さそうですね。
シンプルに《ゼクロムex》を中心に組んだデッキがこちらです。

【デッキコード】vbVkv5-1RnU6v-vFbFvk
癖がなく使いやすいと思いますが、《テラキオン》にボコボコにされる可能性が少なくありません。
そこで少し改良してみました。

【デッキコード】fk5bVv-1VRdCC-bFFvkF
やっぱり自分でも《テラキオン》を使った方が強いですね。
《シビビール》は強い、《テラキオン》も強い、両方入れれば最強です!
その他のデッキ
もちろん「ゼクロム」以外のデッキも作れますので、注目デッキの構築をいくつか考えてみました。
構築を確認する前にカードプールの特徴をおさらいしておきましょう。
- ボールは《ハイパーボール》のみ
- トラッシュしたポケモンは基本的に戻ってこない
- ドローは《博士の研究》と《チェレン》のみ
- 手札干渉は《クラウン》
- 《ふしぎなアメ》がないので2進化は厳しい
これを踏まえるとおそらく「ゼクロム」が最強なのですが、他のデッキも魅力的なものばかりなので順番に見ていきましょう。
レシラムex

【デッキコード】RMRyUS-9bdqd5-XMppUS
もう一つの中心カード《レシラムex》でも悪くないデッキが組めます。
エネルギー加速手段には《エンブオー》を採用するのですが、ボールが少ない中で進化ラインをそろえるためのカードが必要なので《クイタラン》を使います。
《エンブオー》という2進化をシステムに使っているためやや立ち上がりが遅くなるのがこのデッキのデメリットです。
スタンダードなら《ふしぎなアメ》や《ワザマシンエヴォリューション》で素早く用意することもできますが、今回の争奪戦ではどちらも使えませんので、確実に用意するのに3ターンはかかります。
この遅さがどのくらい重荷になるかでこのデッキが活躍できるかが決まります。
ここさえクリアできてしまえば《ビクティニ》という非常に優秀なサイドアタッカーもいますので、序盤~終盤まで火力が出る良いデッキになりそうです。
ゾロアーク

【デッキコード】VVwFbv-dmth54-F5kvFb
このデッキはまず《チョロネコ》から動きます。
まずは《チョロネコ》のワザ「わるいおさそい」で後続をサーチ、次のターンは《レパルダス》に進化しつつベンチに《ズルズキン》を立ててエネルギーをつけておきます。
可能ならこのターンに《クラウン》で手札干渉しながら《レパルダス》のワザ「はたきおとす」でハンデスまでかましてやりましょう!
そして次のターンに手張りすれば《ズルズキン》もワザを使えますので「ごろつきアタック」で大火力です!
「ごろつきアタック」はベンチに5匹悪ポケモンを並べれば最大360点も出ますし、期待値は180なので、ほとんどの種ポケモンを倒せます。
その他《トウコ》で《ゾロアーク》と《イグニッションエネルギー》をサーチして相手のワザをコピーすることもできるので、ポケモンexを倒す場合はこちらを使うのも良いでしょう。
非ルールのポケモンで攻め続けられるのは非常に強力です。
一方で問題点もあり、エネルギー加速手段が全くないので、手張りができないターンができると一気にテンポが遅れてしまします。
《クラウン》でしっかり相手の手札を削れればいいですが、外して自分の展開が遅れる可能性があるのも困ったところです。
上振れを狙わず《クラウン》を減らして《トウコ》と《イグニッションエネルギー》を増やすのがいいかもしれませんね。
ジャローダex

【デッキコード】5kfvvf-NwA2Tm-bkFdFV
2進化ポケモンは継続的にアタッカーとして用意するのが難しいのですが《ジャローダex》はそのデメリットを補えるほど強力なカードです。
《イグニッションエネルギー》で簡単に動き出せること、ワザを出してしまえば次の《ジャローダex》を簡単に立てられること、HPが非常に高いことなど強力な要素が多すぎます。
相方にはエネルギー加速ができる《エルフーンex》もいるので進化デッキとは思えないほどしっかり動けそうです。
《トウコ》や《イグニッションエネルギー》を共有できる《ゾロアーク》と組み合わせるのも良さそうですね。
ただサイドアタッカーの枠は《テラキオン》にするのも強いです。
《テラキオン》は打点が130でHPが140なので、通常は相手の《テラキオン》を倒せないのですが、《ジャローダex》がいれば特性「ロイヤルエール」によってダメージが+20されるので問題なく倒せます。
他のデッキよりも強く《テラキオン》を使えるので、そちらの構築も良さそうです。

【デッキコード】gnLQQQ-CJaPJD-9HgLPQ
まとめ
「ブラックボルト」「ホワイトフレア」デッキ構築戦の概要とデッキの組み方をご説明しました。
狭いカードプールゆえにデッキの強さに差が出にくい環境ですので、初心者の方も気軽に参加してみてください!


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